A 市保健師は、A 市郊外の農村地区にあるB 地区を対象に、糖尿病の重症化予防に…
次の文を読み49、50 の問いに答えよ。人口5万人、高齢化率34 % のA 市。主な産業は農業と農産加工業である。平成25 年度から第2期特定健康診査等実施計画に基づき、60 歳未満の特定健康診査受診率の向上および生活習慣病の予防対策に取り組んできた。今後は重症化予防に力を入れて取り組む予定である。特定健康診査実施後の結果を表に示す。平成25 年度 平成26 年度 平成27 年度 平成28 年度特定健康診査受診率 42.8 % 36.0 % 53.4 % 56.7 %(再掲)60 歳未満の者の41.5 % 42.1 % 50.1 % 51.3 %受診率特定保健指導対象者の割合 14.6 % 13.4 % 19.5 % 18.8 %HbA1c 6.1 以上の者の割合 6.2 % 6.5 % 8.9 % 8.8 %メタボリックシンドローム7.2 % 6.7 % 8.6 % 8.4 %該当者の割合(再掲)60 歳未満のメタボリックシンドローム該 6.3 % 6.2 % 7.9 % 7.6 %当者の割合
A 市保健師は、A 市郊外の農村地区にあるB 地区を対象に、糖尿病の重症化予防に取り組むことにした。B 地区は人口約3,000 人、高齢化率44 % であり、内科無床診療所が1か所あるが、市立総合病院までは車で30 分かかる。糖尿病と診断されたことがある者の全戸訪問に取り組んだところ「B 地区から市中心地区にある市立総合病院に受診すると、通院と待ち時間で半日以上必要なため、特に農繁期に治療を中断してしまう」と言う者が多かった。そこで保健師は、B 地区の糖尿病患者が継続的に糖尿病の治療が受けられるよう検討することが必要であると考えた。治療継続のための対策として最も適切なのはどれか。
- ⑴ B 地区での糖尿病患者会の発足患者会は支え合いの場になりますが、通院の負担そのものは変わりません。
- ⑵ 糖尿病の治療中断者への特定健康診査の受診勧奨すでに診断を受けている人に健診を勧めても、治療の継続にはつながりません。
- ⑶ B 地区住民専用の市立総合病院への送迎バスの運行送迎があっても往復の時間はかかり、待ち時間を含む負担は残ります。
- ⑷ B 地区診療所における月1回の糖尿病専門外来の開設身近な診療所で専門外来を受けられれば、移動の負担が減り治療を続けられます。
解説
正解は⑷です。治療の中断は、通院に半日以上かかるという地理的な負担が原因です。したがって、身近なB地区の診療所に月1回の糖尿病専門外来を開けば、移動の負担が大きく減り、農繁期でも治療を続けられます。患者会の発足や受診勧奨、送迎バスの運行も支援にはなりますが、通院にかかる時間という根本の原因を解消するものではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-03_04_05.html)を加工して作成