スピン量子数が1/2 である原子核が外部磁場の中に置かれると、そのエネルギーが2…
スピン量子数が1/2 である原子核が外部磁場の中に置かれると、そのエネルギーが2 つのエネルギー準位に分かれることを表しているのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 化学シフト化学シフトは、周囲の電子による遮蔽の違いで共鳴周波数がずれる現象で、準位の分裂そのものではありません。
- ⑵ McLafferty(マクラファティー)転位McLafferty転位は質量分析でみられる、γ水素の転移を伴う開裂反応で、NMRとは関係ありません。
- ⑶ ラジカル開裂ラジカル開裂は質量分析で分子イオンが開裂する様式の一つで、エネルギー準位の分裂ではありません。
- ⑷ 超微細分裂超微細分裂は主にESR(電子スピン共鳴)で不対電子と核スピンの相互作用により生じる分裂です。
- ⑸ ゼーマン分裂外部磁場中で核スピンのエネルギー準位が2つに分かれる現象はゼーマン分裂なので正答です。
解説
正解は⑸です。スピン量子数1/2の原子核(¹Hや¹³Cなど)を外部磁場中に置くと、磁場の向きにそろう低エネルギー状態と逆向きの高エネルギー状態の2つの準位に分かれます。これを核のゼーマン分裂といい、この準位間のエネルギー差に相当するラジオ波を吸収する現象(核磁気共鳴)がNMR測定の原理です。準位差は外部磁場が強いほど大きくなるため、高磁場装置ほど感度と分解能が向上します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成