82歳の女性と、生後2週の新生児に、それぞれ薬物治療が行われている。同じ薬を同じ…
82歳の女性と、生後2週の新生児に、それぞれ薬物治療が行われている。同じ薬を同じ量だけ使っても、年齢や生理的な状態によって効き方が変わることがある。薬効に影響を及ぼす要因に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 有効成分を含まない製剤では、症状の改善などのプラセボ効果は起こらない。プラセボ効果は、有効成分を含まない製剤でも現れます。
- ⑵ 妊娠の後期には循環血液量と腎血流が減るため、腎臓からの排泄は遅くなる。妊娠中は循環血液量や糸球体ろ過速度が増え、腎排泄はむしろ速まります。
- ⑶ 体脂肪の割合が減る高齢者では、脂溶性の薬物の分布容積は小さくなる。高齢者では体脂肪の割合が増え、脂溶性の薬物の分布容積は大きくなります。
- ⑷ 高齢者では体の水分が減り、水溶性の薬物の分布容積は小さくなる。体水分量が減るため、水溶性の薬物の血中濃度が上がりやすくなります。
- ⑸ 新生児はグルクロン酸抱合の能力が低く、抱合で消える薬が蓄積しやすい。抱合の酵素の活性が低いため、薬が蓄積しやすくなります。
解説
正解は、高齢者で水溶性の薬物の分布容積が小さくなるという記述と、新生児でグルクロン酸抱合が低いという記述です。高齢者では体水分量が減り体脂肪の割合が増えるため、薬物の分布が変わります。新生児では代謝や排泄の機能が未熟です。妊娠中は糸球体ろ過速度が増えます。プラセボ効果のような心理的な要因も、薬の効き方に影響します。
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