不斉炭素を2つもつ化合物には、最大で4種類の立体異性体が存在する。これらの立体異…
不斉炭素を2つもつ化合物には、最大で4種類の立体異性体が存在する。これらの立体異性体の性質に関する記述として、正しいのはどれか。
- ⑴ 鏡像の関係にない立体異性体どうしは、融点や溶解度が互いに異なる。ジアステレオマーは物理的性質が異なるため、再結晶やクロマトグラフィーで分離できます。
- ⑵ シス・トランス異性体は、室温で単結合の周りを回転して互いに移り変わる。シス・トランス異性は二重結合の回転が制限されて生じ、室温では互いに移り変わりません。
- ⑶ 互いに鏡像の関係にある異性体どうしは、通常の溶媒中での沸点や溶解度が大きく異なる。エナンチオマーどうしは、キラルでない環境では融点・沸点・溶解度が等しくなります。
- ⑷ 分子内に対称面をもつメソ体は、偏光面を一方向に回転させる性質を示す。メソ体は分子内で旋光性が打ち消し合うため、光学不活性です。
- ⑸ 等量の鏡像異性体を混ぜたラセミ体は、右旋性の成分の性質を強く示す。ラセミ体では右旋性と左旋性の寄与が打ち消し合い、旋光度は0になります。
解説
正解は、ジアステレオマーどうしは物理的性質が異なり、再結晶などで分けられるというものです。鏡像の関係にあるエナンチオマーは、キラルでない環境では融点や溶解度が等しく、旋光の向きだけが逆になります。一方、鏡像の関係にない立体異性体であるジアステレオマーは性質が異なります。メソ体とラセミ体はどちらも光学不活性で、シス・トランス異性体は二重結合の回転が制限されるために生じます。
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