70歳の女性。慢性腎臓病があり、複数の薬を服用している。新しく処方された薬につい…
70歳の女性。慢性腎臓病があり、複数の薬を服用している。新しく処方された薬について、以前の病院でのときと効き方が違うと訴えている。薬剤師は、薬効に影響を及ぼす要因を整理した。記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 同じ薬を続けて使ううちに受容体の数が増えて作用が強まっていく現象を、耐性と呼ぶ。耐性は、続けて使ううちに同じ量では作用が弱まる現象です。
- ⑵ 高齢者では体内の水分の割合が増えるため、水溶性の薬物の血中濃度は若い人より低くなりやすい。高齢者では体内の水分が減るため、水溶性の薬物の血中濃度は高くなりやすくなります。
- ⑶ 肝臓で代謝される薬物は、肝硬変の患者にも健康な人と同じ量で投与することが勧められる。肝硬変では代謝の能力が下がるため、肝代謝型の薬物は減量などの調節が必要になることがあります。
- ⑷ 偽薬でも症状の改善がみられることがあり、薬効の評価には対照群を置いた比較が要る。期待や心理的な要因による改善を区別するため、偽薬を用いた対照との比較が行われます。
- ⑸ 腎機能が低下した患者では、主に腎臓から排泄される薬物の消失が遅れ、投与量や間隔の調節が必要になる。消失が遅れると蓄積して副作用が出やすくなるため、腎機能に応じて調節します。
解説
正解は⑷と⑸です。薬の効き方は、年齢、腎臓や肝臓の機能、遺伝的な要因、併用薬、心理的な要因などに影響されます。偽薬でも症状の改善がみられるプラセボ効果があるため、薬効の評価には対照群との比較が必要です。腎機能や肝機能が低下すると、それぞれの臓器で消失する薬物が蓄積しやすくなります。高齢者では体内の水分が減り、続けて使って作用が弱まる現象を耐性といいます。
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