オルト-ニトロフェノールとパラ-ニトロフェノールは同じ分子式をもつが、オルト体の…
オルト-ニトロフェノールとパラ-ニトロフェノールは同じ分子式をもつが、オルト体の方が沸点が低く、水にも溶けにくい。この違いが生じる理由として、最も適切なのはどれか。
- ⑴ オルト体では分子内でヒドロキシ基とニトロ基が水素結合し、分子間や水との水素結合が減るため。分子内水素結合ができると、分子間や水との水素結合が減り、沸点が下がって水に溶けにくくなります。
- ⑵ オルト体ではヒドロキシ基の酸性が非常に強く、分子どうしがイオン結合でつながることができないため。有機分子どうしが液体中でイオン結合でつながることはなく、沸点の差の主な理由にはなりません。
- ⑶ オルト体ではベンゼン環が平面の形を保てないため、分子どうしが重なり合えず、分散力が弱まるため。ニトロフェノールのベンゼン環はどちらも平面で、環のねじれが沸点の差の原因ではありません。
- ⑷ オルト体は双極子モーメントが非常に大きく、分子どうしが強く反発して集まりにくいため。双極子が大きいと分子間の引力はむしろ強まり、沸点を下げる理由にはなりません。
- ⑸ オルト体は分子量が小さいため、分子どうしに働くファンデルワールス力が弱く、液体の状態を保ちにくいため。2つは同じ分子式をもつ異性体で、分子量は等しくなります。
解説
正解は⑴です。オルト-ニトロフェノールでは、隣り合うヒドロキシ基とニトロ基の間に分子内水素結合ができます。そのため、ヒドロキシ基が他の分子や水分子と水素結合をつくりにくくなり、分子間の引力が弱まって沸点が下がり、水にも溶けにくくなります。パラ体では2つの基が離れているため分子内水素結合ができず、分子どうしや水との間で水素結合をつくるので、沸点が高く水に溶けやすくなります。
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