血管平滑筋のアドレナリンα1受容体にノルアドレナリンが結合すると、血管が収縮する…
血管平滑筋のアドレナリンα1受容体にノルアドレナリンが結合すると、血管が収縮する。このとき平滑筋の細胞内で起こる情報伝達の流れとして、正しいのはどれか。
- ⑴ Gsたんぱく質を介してアデニル酸シクラーゼが活性化され、増えたcAMPがプロテインキナーゼAを働かせて収縮を起こす。Gsを介してcAMPを増やすのはβ受容体などで、血管平滑筋ではむしろ弛緩につながります。
- ⑵ 受容体そのものがイオンチャネルとして開き、ナトリウムイオンが細胞内へ流れ込んで細胞膜が脱分極する。イオンチャネル内蔵型はニコチン性アセチルコリン受容体などで、α1受容体はGたんぱく質共役型です。
- ⑶ Gqたんぱく質を介してホスホリパーゼCが働き、イノシトール三リン酸が小胞体からカルシウムを放出させる。α1受容体はGq共役型で、イノシトール三リン酸による細胞内カルシウムの上昇が収縮を起こします。
- ⑷ 結合したノルアドレナリンが受容体とともに核の中へ移り、収縮たんぱく質の遺伝子の転写を直接高める。核内へ移って転写を調節するのはステロイドホルモンなどの核内受容体の働きです。
- ⑸ 受容体自身がチロシンキナーゼとして働き、自己リン酸化した部位にアダプターたんぱく質が集まって情報を伝える。受容体型チロシンキナーゼは増殖因子やインスリンの受容体で、α1受容体は7回膜貫通型です。
解説
正解は⑶です。α1受容体はGqたんぱく質と共役する7回膜貫通型の受容体です。活性化されたGqはホスホリパーゼCを働かせ、膜のリン脂質からイノシトール三リン酸とジアシルグリセロールをつくります。イノシトール三リン酸は小胞体の受容体に結合してカルシウムイオンを放出させ、カルシウムがカルモジュリンを介してミオシン軽鎖キナーゼを活性化し、平滑筋が収縮します。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。