酵素を阻害して作用する医薬品と、その阻害の様式について、正しいのはどれか。2つ選…
酵素を阻害して作用する医薬品と、その阻害の様式について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 可逆的な競合阻害では、基質の濃度をどれだけ高めても阻害が弱まらず、最大速度が低下する。競合阻害は基質濃度を高めると解除され、最大速度は変わりません。
- ⑵ ペニシリンは細菌のβ-ラクタマーゼに結合して、細胞壁を合成する酵素の働きを活性化する。ペニシリンは細胞壁合成酵素であるペニシリン結合タンパク質を不可逆的に阻害します。
- ⑶ アスピリンは、シクロオキシゲナーゼの活性部位にあるセリン残基をアセチル化し、酵素を不可逆的に阻害する。アセチル化による共有結合の修飾は元に戻らず、血小板では寿命の間ずっと作用が続きます。
- ⑷ メトトレキサートは葉酸に似た構造をもち、ジヒドロ葉酸還元酵素の活性部位で基質と競合して阻害する。基質に似た構造のため活性部位を奪い合い、基質アナログとして競合的に阻害します。
- ⑸ アロプリノールは基質のヒポキサンチンとは似ていない構造をもち、キサンチンオキシダーゼの別の部位に結合して阻害する。アロプリノールはヒポキサンチンに似た構造をもち、基質アナログとして酵素の活性部位に作用します。
解説
正解は⑶と⑷です。アスピリンはシクロオキシゲナーゼのセリン残基をアセチル化する不可逆的阻害薬で、核をもたない血小板では酵素を新たにつくれないため作用が長く続きます。メトトレキサートは葉酸の基質アナログで、ジヒドロ葉酸還元酵素を競合的に阻害します。アロプリノールもヒポキサンチンに似た基質アナログです。ペニシリンは細胞壁合成酵素を不可逆的に阻害します。競合阻害は基質濃度を高めると解除され、最大速度は変化しません。
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