医薬品の合成で、アルコールやエーテルをつくる反応の条件を検討している。アルコール…
医薬品の合成で、アルコールやエーテルをつくる反応の条件を検討している。アルコール、フェノール、エーテルの反応に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ナトリウムエトキシドにヨードメタンを反応させると、求核置換反応によってエチルメチルエーテルが生じる。アルコキシドが第一級のハロゲン化アルキルを攻撃するSN2反応で、エーテルが得られます。
- ⑵ 2-ブタノールを濃硫酸とともに加熱して脱水すると、より置換基の多いアルケンである2-ブテンが主に生じる。脱水反応ではザイツェフ則に従い、置換基の多い安定なアルケンが主生成物になります。
- ⑶ ジエチルエーテルを空気と光にさらして長く保存すると、酸素を取り込んで穏やかに酢酸エチルへ変わっていく。エーテルを空気中に長く置くと爆発性の過酸化物が生じるため、保存には注意が必要です。
- ⑷ 第三級のハロゲン化アルキルにナトリウムアルコキシドを反応させると、置換反応が優先して進み、エーテルが高い収率で得られる。第三級のハロゲン化アルキルでは立体障害のため脱離反応が優先し、主にアルケンが生じます。
- ⑸ フェノールは環の反応性がベンゼンより低いため、臭素水を加えても、触媒と加熱が無ければ置換反応は進まない。ヒドロキシ基が環を活性化するため、フェノールは臭素水と速やかに反応して2,4,6-トリブロモフェノールを生じます。
解説
正解は⑴と⑵です。アルコキシドと第一級のハロゲン化アルキルのSN2反応はエーテルの代表的な合成法ですが、第三級のハロゲン化アルキルでは脱離反応が優先してアルケンが生じます。アルコールの酸触媒による脱水では、置換基の多い安定なアルケンが主に生じます。フェノールはヒドロキシ基が環を活性化するため、臭素水と速やかに反応します。エーテルは空気中で爆発性の過酸化物を生じるため、保存に注意します。
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