有機化合物の立体異性体の性質について、正しいのはどれか。2つ選べ。
有機化合物の立体異性体の性質について、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 不斉炭素を2つもつ酒石酸には、互いにエナンチオマーの関係にある4種類の立体異性体が存在する。酒石酸には分子内に対称面をもつメソ体があるため、立体異性体は3種類です。
- ⑵ メソ体は分子内に対称面をもたない化合物で、不斉炭素があるため平面偏光を回転させる。メソ体は分子内に対称面をもち、不斉炭素があっても光学不活性です。
- ⑶ ラセミ体は一方のエナンチオマーが過剰に含まれた混合物で、その旋光度は最も大きくなる。ラセミ体はエナンチオマーの等量混合物で、旋光性が打ち消し合って旋光度は0になります。
- ⑷ エナンチオマーどうしは融点や溶解度が等しく、平面偏光を回転させる向きが逆になる。鏡像の関係にあるエナンチオマーは、キラルでない環境では物性が等しく、旋光の向きだけが逆です。
- ⑸ ジアステレオマーどうしは融点や溶解度が異なり、再結晶やクロマトグラフィーで分けられる。鏡像の関係にない立体異性体は物性が異なるため、通常の分離法で分けることができます。
解説
正解は⑷と⑸です。エナンチオマーは互いに鏡像の関係にあり重ね合わせられない立体異性体で、キラルでない環境では融点や溶解度などは等しく、平面偏光を回転させる向きが逆になります。ジアステレオマーは鏡像の関係にない立体異性体で、物性が異なるため通常の方法で分離できます。不斉炭素を n 個もつ化合物の立体異性体は最大2の n 乗個ですが、酒石酸のようにメソ体があると数が減ります。ラセミ体は等量混合物で旋光度は0です。
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