口腔咽頭カンジダ症の患者にフルコナゾールが処方された。フルコナゾールの抗真菌作用…
口腔咽頭カンジダ症の患者にフルコナゾールが処方された。フルコナゾールの抗真菌作用の機序として、正しいのはどれか。
- ⑴ 真菌の細胞内でフルオロウラシルに変換され、RNAやDNAの合成を阻害して増殖を止める。真菌細胞内でフルオロウラシルに変わるのはフルシトシンです。
- ⑵ スクアレンエポキシダーゼを阻害し、細胞内に毒性のあるスクアレンを蓄積させて細胞を傷害する。スクアレンエポキシダーゼを阻害するのはテルビナフィンで、主に皮膚糸状菌に用いられます。
- ⑶ 細胞壁を構成するβ-グルカンの合成酵素を阻害し、細胞壁を弱くして浸透圧で細胞を壊れやすくする。β-グルカン合成の阻害はミカファンギンなどキャンディン系の作用です。
- ⑷ 細胞膜のエルゴステロールに直接結合して膜に孔をつくり、細胞内のイオンや成分を漏れ出させる。エルゴステロールに直接結合して膜に孔をつくるのはアムホテリシンBで、ポリエン系の作用です。
- ⑸ 真菌のラノステロール脱メチル化酵素を阻害し、細胞膜のエルゴステロールの合成を妨げる。アゾール系はラノステロールの14位の脱メチル化を阻害し、細胞膜のエルゴステロールを減らします。
解説
正解は⑸です。フルコナゾールはトリアゾール系の抗真菌薬で、真菌のシトクロムP450の一つであるラノステロール14位脱メチル化酵素を阻害します。その結果、真菌の細胞膜の主要なステロールであるエルゴステロールが合成されなくなり、膜の構造と機能が障害されて増殖が抑えられます。ヒトのシトクロムP450も阻害するため、併用薬の血中濃度が上がる相互作用に注意が必要です。ポリエン系、キャンディン系、アリルアミン系とは作用点が異なります。
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