関節リウマチの患者にプレドニゾロンが処方された。グルココルチコイドが炎症を抑える…
関節リウマチの患者にプレドニゾロンが処方された。グルココルチコイドが炎症を抑える主な機序として、正しいのはどれか。
- ⑴ シクロオキシゲナーゼの活性部位に直接結合し、アラキドン酸からの合成を競合的に阻害する。酵素の活性部位への直接の結合は非ステロイド性抗炎症薬の作用で、グルココルチコイドは発現を抑えます。
- ⑵ システイニルロイコトリエン受容体を遮断し、好酸球の浸潤と気道の収縮を抑える。ロイコトリエン受容体の遮断はモンテルカストなどの作用です。
- ⑶ 細胞膜の受容体に結合して細胞内のcAMPを増やし、マスト細胞からの脱顆粒を抑える。細胞膜受容体を介してcAMPを増やすのはβ2刺激薬などで、グルココルチコイドの主な機序ではありません。
- ⑷ 血管内皮のヒスタミンH1受容体を遮断し、血管透過性の亢進とむくみを抑える。H1受容体の遮断は抗ヒスタミン薬の作用で、グルココルチコイドは受容体を遮断しません。
- ⑸ 細胞質の受容体と結合して核内へ移行し、炎症性サイトカインなどの遺伝子の転写を抑える。グルココルチコイドは核内受容体を介して遺伝子発現を調節し、炎症に関わるタンパク質の産生を広く抑えます。
解説
正解は⑸です。グルココルチコイドは脂溶性で細胞膜を通過し、細胞質のグルココルチコイド受容体と結合します。この複合体が核内へ移り、炎症性サイトカインやシクロオキシゲナーゼ2などの遺伝子の転写を抑える一方、抗炎症性のタンパク質の発現を高めます。この結果、アラキドン酸代謝物の産生や白血球の働きが広く抑えられます。作用は遺伝子発現を介するため、効果が現れるまでに時間がかかることも特徴です。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。