5歳の女児。斜視の疑いで近医から紹介され受診した。正面視では斜視はない。右方視で…
5歳の女児。斜視の疑いで近医から紹介され受診した。正面視では斜視はない。右方視で左眼の眼球後退と瞼裂狭小がある。左方視では左眼の外転障害を認める。左眼の疾患はどれか。
- ⑴ 外転神経麻痺外転神経麻痺では内転時の眼球後退や瞼裂狭小はみられません。
- ⑵ 重症筋無力症重症筋無力症は日内変動のある眼瞼下垂や複視が特徴です。
- ⑶ Möbius 症候群Möbius症候群は両側の外転神経・顔面神経麻痺を伴います。
- ⑷ Duane 症候群Ⅰ型外転障害と内転時の眼球後退・瞼裂狭小は、Duane症候群Ⅰ型の特徴です。
- ⑸ Tolosa-Hunt 症候群Tolosa-Hunt症候群は眼窩部痛を伴う有痛性眼筋麻痺です。
解説
正解は⑷です。正面視で斜視がなく、左方視で左眼の外転障害があり、右方視(左眼の内転時)に左眼の眼球後退と瞼裂狭小がみられることから、左眼のDuane症候群Ⅰ型と診断できます。外転神経の欠損と、動眼神経の内直筋への線維が外直筋にも分布する異常神経支配により、内転時に内外直筋が同時に収縮して眼球が後退します。外転神経麻痺では内転時の眼球後退や瞼裂狭小はみられず、正面視で内斜視となるのが一般的です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-10.html)を加工して作成