73 歳の男性。糖尿病があり半年前に脳梗塞を発症し、複視と眼瞼下垂が出現した。第…
73 歳の男性。糖尿病があり半年前に脳梗塞を発症し、複視と眼瞼下垂が出現した。第1眼位は右40 Δ外斜視、15 Δ下斜視。右内転、上転および下転制限がみられる。左の片麻痺がみられる。考えられる疾患はどれか。
- ⑴ Benedikt 症候群Benedikt症候群は動眼神経麻痺に反対側の不随意運動を伴います。
- ⑵ Fisher 症候群Fisher症候群は外眼筋麻痺・失調・腱反射消失で、片麻痺は伴いません。
- ⑶ Möbius 症候群Möbius症候群は先天的な外転神経・顔面神経麻痺です。
- ⑷ Parinaud 症候群Parinaud症候群は上方注視麻痺が主体です。
- ⑸ Weber 症候群動眼神経麻痺と反対側の片麻痺を伴う中脳腹側の障害です。
解説
正解は⑸です。右眼の外斜視・下斜視、内転・上転・下転の制限と眼瞼下垂は右動眼神経麻痺の所見で、これに反対側(左)の片麻痺を伴うことから、中脳の腹側(大脳脚)の梗塞によるWeber症候群が考えられます。動眼神経の線維と、交叉前の錐体路が同時に障害されるためです。Benedikt症候群は動眼神経麻痺に反対側の不随意運動(赤核の障害)を、Parinaud症候群は上方注視麻痺を、Möbius症候群は先天的な外転・顔面神経麻痺を、Fisher症候群は外眼筋麻痺と失調・腱反射消失を来します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-10.html)を加工して作成