34 歳の女性。起床時に突然の複視を自覚し来院した。5方向眼位と輻湊時の写真(別…
34 歳の女性。起床時に突然の複視を自覚し来院した。5方向眼位と輻湊時の写真(別冊No. 2A)とHess 赤緑試験結果(別冊No. 2B)とを別に示す。この疾患の特徴で正しいのはどれか。
- ⑴ 輻湊不全を認める。MLF症候群では輻湊が保たれることが多く、輻湊時には内転できます。
- ⑵ 健側眼に眼振を生じる。反対側への側方視で、健側眼の外転時に単眼性の眼振を生じます。
- ⑶ 診断は動眼神経麻痺である。眼瞼下垂や瞳孔異常、上下転障害がなく、動眼神経麻痺とは異なります。
- ⑷ 診断がつき次第手術を行う。多発性硬化症などの原疾患の治療と経過観察が先で、すぐに手術はしません。
- ⑸ 瞳孔の対光・近見反応解離を認める。対光・近見反応解離はAdie瞳孔などでみられ、MLF症候群の所見ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。写真とHess試験は確認できませんが、若年女性の突然の複視と正答から、内側縦束(MLF)症候群が考えられます。MLFの障害で患側眼の内転が障害され、反対側への側方視の際に健側眼の外転時に単眼性の眼振(解離性眼振)を生じます。輻湊は保たれることが多く、輻湊時には内転できます。動眼神経麻痺とは眼瞼下垂や瞳孔異常がない点で区別され、若年者では多発性硬化症が原因として多いため、まず原因検索と経過観察を行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp160411-07.html)を加工して作成