9歳の女児。正面からペンライトを当てると、両眼とも角膜反射が瞳孔の中心より鼻側に…
9歳の女児。正面からペンライトを当てると、両眼とも角膜反射が瞳孔の中心より鼻側に見え、外斜視ではないかと保護者が心配している。遮閉試験ではどちらの眼を遮閉しても眼の動きは無く、遮閉を外したときの戻りの動きも無かった。この状態の説明として正しいのはどれか。
- ⑴ 視線と瞳孔中心線のずれによる見かけの斜視で、眼位は正しい。視軸と瞳孔中心線のなす角が大きいと、正位でも角膜反射が鼻側に見えます。
- ⑵ わずかな外斜視に中心窩の抑制を伴う状態で、遮閉では動きが出にくい。両眼とも同じように反射が鼻側にあり、片眼の小さな斜視を示す所見ではありません。
- ⑶ 遠視による過剰な調節で起こる内斜視で、反射の位置は誤って見えている。内斜視では角膜反射は耳側にずれ、遮閉試験で動きが出ます。
- ⑷ 片眼が常に外へずれている恒常性の外斜視で、両眼視は成り立たない。斜視であれば、遮閉試験で反対の眼が固視をとる動きがみられます。
- ⑸ 融像によって隠れている外斜位で、遮閉を外したときに戻りの動きが出る。斜位であれば遮閉を外したときに戻る動きがみられますが、この児にはありません。
解説
視線と瞳孔の中心を通る線のずれによる見かけの外斜視で、眼位のずれは無いと説明できます。眼が物を見る視線と、瞳孔の中心を通る線の間には角度があり、これが大きいと、眼位が正しくても角膜反射が瞳孔の中心より鼻側に見えて外斜視のように見えます。斜視や斜位の判断は角膜反射だけでなく、遮閉試験の眼の動きで行います。この児はどちらの眼の遮閉でも動きが無く、斜視も斜位もありません。
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