81 歳の男性。食事の際、義歯が外れやすくなったことを主訴として来院した。義歯は…
81 歳の男性。食事の際、義歯が外れやすくなったことを主訴として来院した。義歯は5 年前に装着したが、徐々に義歯が動揺し、咬みにくくなったという。診察の結果、義歯を製作することとした。来院時の口腔内写真(別冊No. 23)を別に示す。上顎の筋圧形成後に使用できる印象材はどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 石膏印象材流動性が高く粘膜を変位させにくいため、筋圧形成後の最終印象に使用できます。
- ⑵ アクリル系印象材アクリル系の材料はティッシュコンディショナーなど動的印象に用いるもので、本例の最終印象材ではありません。
- ⑶ 酸化亜鉛ユージノール印象材流動性が高く寸法安定性もよいため、無歯顎の最終印象に使用できます。
- ⑷ モデリングコンパウンド印象材モデリングコンパウンドは概形印象や筋圧形成に用いるもので、最終印象材ではありません。
- ⑸ パテタイプシリコーンゴム印象材パテタイプシリコーンは粘稠度が高く粘膜を圧迫するため、無歯顎の最終印象には適しません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑶です。写真は提示されていませんが、上顎の総義歯を製作するため、個人トレーで筋圧形成を行った後に最終印象(精密印象)を採る場面です。最終印象材としては、流動性が高く粘膜を加圧・変位させにくい無圧印象に適した石膏印象材や酸化亜鉛ユージノール印象材が用いられます(シリコーンゴムのライトボディなども用いられます)。モデリングコンパウンドは筋圧形成や概形印象、パテタイプシリコーンは硬く粘膜を圧迫するため、アクリル系印象材は粘弾性材料で、いずれも最終印象には適しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-02.html)を加工して作成