15歳の男子。マルチブラケット装置で治療中である。ワイヤーを交換した2週間後、上…
15歳の男子。マルチブラケット装置で治療中である。ワイヤーを交換した2週間後、上顎右側第一小臼歯がほかの歯より大きく揺れ、かむと痛むと訴えて来院した。歯肉に強い炎症はない。この時点で行う対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 動揺はブラケットの接着が原因のため、全部のブラケットを付け直す。歯の動揺はブラケットの接着の問題ではなく、力と咬合の問題を考えます。
- ⑵ 歯の移動で生じた咬合の早期接触がないかを確かめ、あれば取り除く。移動中の歯に咬合の力が集中すると、動揺と痛みが強くなります。
- ⑶ 矯正力を弱めるため、一時的に細いワイヤーに戻すなど力を調整する。力が強すぎると歯周組織の負担が大きくなるため、力を加減します。
- ⑷ 揺れが大きいため、上顎右側第一小臼歯をその日のうちに抜歯する。矯正治療中の歯の動揺は力の調整で落ち着くことが多く、抜歯は不要です。
- ⑸ 歯の痛みを抑えるため、ワイヤーをさらに太く硬いものに替える。太く硬いワイヤーは力を強め、動揺と痛みをかえって悪化させます。
解説
適切なのは、歯の移動で生じた咬合の早期接触がないかを確かめて取り除くこと、矯正力を弱めるため一時的に細いワイヤーに戻すなど力を調整することの2つです。矯正治療中の歯は移動に伴ってある程度動揺しますが、力が強すぎたり、移動で生じた早期接触にかむ力が集中したりすると、動揺と痛みが強くなります。力と咬合を調整すると、多くは落ち着きます。歯周組織の炎症にも注意します。
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