6歳の女児。上の前歯が折れたと母親と来院した。歯の外傷とともに、両方の上腕に指の…
6歳の女児。上の前歯が折れたと母親と来院した。歯の外傷とともに、両方の上腕に指の形のあざがあり、母親の説明は来院のたびに変わる。女児は母親の顔色をうかがい、おびえた様子である。歯科医師の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 歯の治療を最優先とし、あざについては診療録にも書かずに伏せておく。あざや説明の内容は重要な情報で、診療録に記録し通告に役立てます。
- ⑵ 虐待であると確証が得られるまでは、通告をせずに次回の来院を待つ。確証を待つと子どもの危険が続くため、疑いの段階で通告します。
- ⑶ 診療で知った情報には守秘義務があるため、外部の機関には伝えない。虐待の通告は守秘義務より優先され、通告によって守秘義務違反には問われません。
- ⑷ 母親に虐待をしているのかを直接問いただし、認めた場合に限って通告する。保護者を問いただすと子どもがさらに危険になることがあり、専門の機関に任せます。
- ⑸ 虐待の確証がなくても、疑いをもった段階で児童相談所や市町村に通告する。児童虐待は疑いの段階で通告することが求められ、確証を待つ必要はありません。
解説
最も適切なのは、虐待の確証がなくても、疑いをもった段階で児童相談所や市町村に通告することです。児童虐待の防止等に関する法律では、虐待を受けたと思われる子どもを見つけた人に通告を求めています。歯科医師は顔や口腔の外傷、放置された多数の齲蝕などから虐待に気づきやすい立場にあります。通告は守秘義務より優先されます。所見や説明の内容を診療録に正確に記録し、関係機関と連携します。
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