80 歳の女性。2 年前から物忘れが目立つようになった。徐々に睡眠中に大きな声を…
80 歳の女性。2 年前から物忘れが目立つようになった。徐々に睡眠中に大きな声を出したり、手足をばたつかせたりすることが多くなった。最近になって動作が緩慢になっている。1 か月前から「知らない人が家の中にいる」と言うようになり、家族に連れられて精神科を受診した。この女性と家族への指導で適切なのはどれか。
- ⑴ 運動を控えるように説明する。運動を控えることは廃用を進め機能低下を招くため、安全に配慮しながら活動性を保つことがむしろ重要です。
- ⑵ やったことがない趣味に取り組む。経験のない新しい趣味への挑戦は混乱を招きやすく、なじみのある慣れた活動を続ける方が適しています。
- ⑶ 立ち上がり時のふらつきに注意する。パーキンソン症状や自律神経症状を伴いやすいこの病態では転倒の危険が高く、立ち上がり時のふらつきへの注意が重要です。
- ⑷ 日付や時刻を気にしないようにする。日付や時刻への見当識は保つように支援すべきであり、気にしないよう促すことは見当識障害を助長するおそれがあります。
- ⑸ 知らない人が誰なのか何度も話し合う。幻視の内容について繰り返し話し合うことは本人の不安を強めやすく、否定や追及を避けた穏やかな対応が望まれます。
解説
正解は⑶です。物忘れ、レム睡眠行動障害を示唆する睡眠中の異常行動、動作緩慢、幻視といった経過はレビー小体型認知症を疑わせます。この病態ではパーキンソン症状や自律神経症状により姿勢反射障害や起立性の血圧変動が生じやすく、転倒の危険が高いため、立ち上がり時のふらつきに注意するよう本人と家族に指導することが適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-08_09.html)を加工して作成