28 歳の男性。適応反応症〈適応障害〉。大学院を修了後、研究職に就職し仕事も順調…
28 歳の男性。適応反応症〈適応障害〉。大学院を修了後、研究職に就職し仕事も順調だった。1 か月前に上司が異動し、部署の管理方法が変わったことで仕事がうまくいかなくなった。2 週前から仕事のことを考えると不安で落ち着かず、不眠になり精神科を受診した。薬物療法が開始され、3 か月の休職、自宅療養を指示された。数週経っても抑うつ気分が改善せず、外来作業療法が処方された。導入時に作業療法士が最優先して聴取するのはどれか。
- ⑴ 親との関係経過からは親との関係が発症の契機になったとは考えにくく、最優先で聴取すべき情報とはいえません。
- ⑵ 休職中の収入収入面の確認は重要ですが、症状の発症契機である職場の人的環境の聴取より優先度は低いと考えられます。
- ⑶ 職場の人的環境上司の異動に伴う部署管理の変化が発症契機であり、職場の人的環境の聴取が導入時に最優先されます。
- ⑷ 寝室のレイアウト寝室のレイアウトは不眠への対応として参考になり得ますが、発症契機である職場の人的環境の聴取より優先度は低いです。
- ⑸ 学生時代の就労経験学生時代の就労経験は現在の不調の発症契機と直接結び付く情報ではなく、最優先で聴取すべきとはいえません。
解説
正解は⑶です。本症例は上司の異動に伴う部署の管理方法の変化が不調のきっかけとなっており、症状の背景には職場の人的環境の変化が直接関わっています。導入時にはまず、症状の発症に直結する職場の人的環境について詳しく聴取することが、今後の治療方針や復職支援を考えるうえで最優先となります。親との関係や学生時代の就労経験、休職中の収入、寝室のレイアウトは、経過からみて直接の発症契機とは言えず、最優先で聴取する情報とはいえません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-08_09.html)を加工して作成