強迫症〈強迫性障害〉の症状で正しいのはどれか。
強迫症〈強迫性障害〉の症状で正しいのはどれか。
- ⑴ 強迫行為中の記憶は残らない。強迫行為のあいだも意識は保たれており、記憶も残ります。記憶が残らないのは解離の症状であり、混同しやすい点です。
- ⑵ 家族を巻き込むことは稀である。確認や手洗いに家族を付き合わせる巻き込みはしばしばみられ、まれではありません。家族への対応が治療の課題になることも多いです。
- ⑶ 強迫観念は睡眠中も持続している。睡眠中には強迫観念は生じません。覚醒しているあいだに繰り返し浮かぶ考えであり、眠っている時間は症状から離れられます。
- ⑷ 強迫行為を命令する幻聴に怯えている。強迫観念は幻聴ではなく、自分の考えとして自覚されています。命令する幻聴は統合失調症でみられるもので、この点が区別の手がかりです。
- ⑸ 強迫観念を不合理であると認識している。自分でも不合理だと分かっているのに考えが浮かんでしまう自我異和性が特徴です。だからこそ打ち消すための強迫行為を繰り返します。
解説
正答は⑸です。強迫症では、手が汚れているのではないかといった強迫観念について、本人自身がそれを不合理でばかばかしいと分かっています。この自我異和性が特徴であり、だからこそ打ち消そうとして手洗いなどの強迫行為を繰り返し、時間を奪われて苦しみます。ほかの選択肢は誤りです。強迫行為のあいだも意識は保たれ記憶も残ります。確認を頼むなどして家族を巻き込むことはまれではありません。強迫観念は睡眠中には生じず、命令する幻聴によって起こるものでもありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-08_09.html)を加工して作成