嫌気性解糖で正しいのはどれか。
嫌気性解糖で正しいのはどれか。
- ⑴ TCA 回路が利用される。TCA 回路は酸素を必要とする好気的な経路です。嫌気性解糖はTCA 回路に入る前の段階で乳酸に変換されて終わります。
- ⑵ ミトコンドリア内で行われる。嫌気性解糖が行われる場は細胞質基質です。ミトコンドリア内で行われるのはTCA 回路と電子伝達系です。
- ⑶ 供給エネルギーの持続時間は約15 秒である。嫌気性解糖が供給できるエネルギーの持続時間は約30〜40 秒とされます。約15 秒はより短いATP・クレアチンリン酸系に近い値です。
- ⑷ グルコースはピルビン酸から乳酸に変換される。酸素が不足する状況では、グルコースから生じたピルビン酸が乳酸に変換されて解糖が続きます。嫌気性解糖の要点そのものです。
- ⑸ グルコース1 分子から4 分子のATP が得られる。嫌気性解糖で得られるATP はグルコース1 分子あたり正味2 分子です。生成される4 分子から消費分を引く点を見落としやすいです。
解説
正答は⑷です。嫌気性解糖ではグルコースが細胞質基質でピルビン酸まで分解され、酸素が足りない状況ではそのピルビン酸が乳酸に変換されます。この経路にTCA 回路は含まれず、TCA 回路は酸素を使ってミトコンドリア内で働く経路です。嫌気性解糖が行われる場もミトコンドリアではなく細胞質基質です。供給できるエネルギーの持続時間は約30〜40 秒とされ、約15 秒はより短いATP・クレアチンリン酸系に近い値です。得られるATP はグルコース1 分子あたり正味2 分子で、4 分子ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-08_09.html)を加工して作成