成人の熱傷で正しいのはどれか。
成人の熱傷で正しいのはどれか。
- ⑴ 化学損傷には洗浄は避ける。誤りです。化学損傷ではまず大量の水で長時間洗浄し、原因物質を取り除くことが最も重要な初期対応になります。
- ⑵ 重症熱傷では蛋白質の異化は低下する。誤りです。重症熱傷では代謝が著しく亢進して蛋白質の異化が進むため、十分な蛋白質とエネルギーの補給が必要です。
- ⑶ 受傷後早期には創傷被覆材は使用しない。誤りです。創傷被覆材は受傷後早期から創面を保護し、感染や乾燥、痛みを抑える目的で用いられます。
- ⑷ Ⅱ度20 % の熱傷には初期輸液が行われる。成人ではⅡ度15〜20 % を超えると大量の体液喪失によりショックに陥るため、初期輸液が必要になります。
- ⑸ 広範囲熱傷の壊死組織に対して早期手術は行わない。誤りです。広範囲熱傷では壊死組織を早期に切除して植皮する方針がとられ、感染や全身状態の悪化を防ぎます。
解説
正答は⑷です。成人の熱傷では受傷面積がⅡ度で15〜20 % を超えると、血管透過性の亢進による大量の体液喪失が起こって循環血液量が減りショックに陥るため、初期輸液が必要になります。したがってⅡ度20 % の熱傷では初期輸液が行われます。化学損傷ではまず大量の水で洗浄して原因物質を取り除くことが基本で、洗浄を避けてはいけません。重症熱傷では蛋白質の異化が著しく亢進し、創傷被覆材は受傷後早期から用います。広範囲熱傷の壊死組織は早期に切除して植皮する方針がとられます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-08_09.html)を加工して作成