朝6 時に朝食をとり、8 時に家を出て同じコースを歩き回り、10 時にスーパーで…
朝6 時に朝食をとり、8 時に家を出て同じコースを歩き回り、10 時にスーパーで同じ食材を購入して帰宅する行動を毎日繰り返す認知症患者で、最も考えられるのはどれか。
- ⑴ HIV 認知症免疫不全ウイルスの感染に伴って生じる認知症で、感染の既往が前提になります。常同的な行動を特徴とするものではありません。
- ⑵ 血管性認知症脳血管障害の部位に応じて症状が現れ、階段状に進行します。時刻表的生活のような常同行動は特徴ではありません。
- ⑶ 前頭側頭型認知症毎日同じ時刻に同じ行動を繰り返す時刻表的生活は常同行動の現れで、前頭側頭型認知症に典型的な症状です。
- ⑷ Lewy 小体型認知症はっきりした幻視、認知機能の変動、パーキンソン症状、レム睡眠行動障害が特徴です。常同行動を中心とするものではありません。
- ⑸ Alzheimer 型認知症記憶障害と見当識障害が中心で、外出すると道に迷って帰れなくなります。決まった経路をたどって帰宅できる本例とは異なります。
解説
正答は⑶の前頭側頭型認知症です。毎日同じ時刻に同じ行動を同じ順序で繰り返す様子は時刻表的生活と呼ばれ、常同行動を特徴とする前頭側頭型認知症に典型的です。同じコースを歩き回る周徊も、道に迷って帰れなくなる徘徊とは異なり、決まった経路をたどって帰宅できる点が特徴になります。アルツハイマー型認知症は記憶障害と見当識障害が中心で外出すると道に迷いやすく、レビー小体型認知症は幻視とパーキンソン症状、血管性認知症は障害された部位に応じた症状が現れる点で異なります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-08_09.html)を加工して作成