不動による廃用症候群で生じやすい病態はどれか。
不動による廃用症候群で生じやすい病態はどれか。
- ⑴ 安静時心拍数の低下廃用では一回拍出量が減るぶん安静時心拍数は増加します。低下は持久性トレーニングによる適応で、方向が逆です。
- ⑵ 間質性肺疾患不動で問題になるのは分泌物の貯留による沈下性肺炎です。間質の線維化を来す間質性肺疾患は不動が原因ではありません。
- ⑶ 自律神経過反射第6胸髄より上位の脊髄損傷で、膀胱の充満などが引き金となって起こる病態です。不動そのものが原因ではありません。
- ⑷ 深部静脈血栓臥床により下肢の筋ポンプが働かず静脈血が停滞するため、深部静脈血栓症が起こりやすくなります。肺血栓塞栓症の原因にもなります。
- ⑸ 低カルシウム血症不動では骨吸収が進んでカルシウムが血中に出るため、生じやすいのは高カルシウム血症です。
解説
正解は⑷です。不動が続くと下肢の筋ポンプが働かなくなって静脈還流が停滞し、深部静脈血栓症が起こりやすくなります。廃用では心臓の一回拍出量が減るため安静時心拍数はむしろ増え、骨からカルシウムが動員されて高カルシウム血症の側に傾きます。肺で問題になるのは分泌物が貯留して起こる沈下性肺炎で、間質性肺疾患とは成り立ちが異なります。早期離床と下肢の自動運動が予防の基本になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成