癌治療と合併症との組合せで正しいのはどれか。
癌治療と合併症との組合せで正しいのはどれか。
- ⑴ 化学療法 末梢神経障害化学療法に伴う末梢神経障害は代表的な有害事象で、手袋や靴下の形に広がるしびれや感覚鈍麻が生じ、書字やボタン操作などの巧緻動作に影響します。
- ⑵ 頸部郭清術 顔面神経麻痺頸部郭清術で起こりやすいのは副神経麻痺です。僧帽筋が麻痺して肩の挙上が制限され、翼状肩甲や肩の痛みを生じます。
- ⑶ 前立腺腹腔鏡下全摘除術 リンパ浮腫前立腺全摘除術で問題になるのは尿失禁や勃起障害です。リンパ浮腫は骨盤内のリンパ節を広く郭清した場合に下肢へ生じうる合併症です。
- ⑷ 乳房切除術 自律神経障害乳房切除術の代表的な合併症は腋窩リンパ節郭清に伴う上肢のリンパ浮腫や肋間上腕神経の障害で、自律神経障害ではありません。
- ⑸ 放射線療法 唾液分泌過多頭頸部への放射線療法では唾液腺が障害され、唾液分泌は低下して口腔乾燥が生じます。分泌が増えるという記述は逆です。
解説
正解は⑴です。抗癌薬のうちタキサン系や白金製剤、ビンカアルカロイド系は末梢神経を傷害しやすく、手足のしびれや感覚の低下、細かい作業の困難として現れます。頸部郭清術で問題になるのは副神経麻痺による僧帽筋の筋力低下であり、顔面神経麻痺ではありません。乳房切除術では腋窩リンパ節郭清に伴う上肢のリンパ浮腫が代表的な合併症で、頭頸部への放射線療法では唾液腺が障害され、唾液の分泌はむしろ低下します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成