重症筋無力症で正しいのはどれか。
重症筋無力症で正しいのはどれか。
- ⑴ 肺小細胞癌を合併する。肺小細胞癌を合併しやすいのはランバート・イートン症候群です。重症筋無力症が合併しやすいのは胸腺腫や胸腺過形成になります。
- ⑵ Parkinson 病より患者数が多い。患者数はパーキンソン病のほうが大幅に多く、重症筋無力症は指定難病として扱われる比較的まれな疾患です。
- ⑶ テンシロン試験で症状が改善する。アセチルコリンエステラーゼを一時的に阻害する薬を注射すると、神経筋接合部の伝達が改善して症状がすみやかに軽快します。診断を支える所見です。
- ⑷ 血清クレアチンキナーゼ値が上昇する。血清クレアチンキナーゼが上がるのは筋線維そのものが壊れる筋ジストロフィーや多発筋炎です。神経筋接合部の障害では正常範囲にとどまります。
- ⑸ 誘発筋電図の反復刺激試験で振幅の漸増を認める。反復刺激試験では振幅が漸減します。漸増を示すのはランバート・イートン症候群で、所見が逆になっています。
解説
正解は⑶です。重症筋無力症は神経と筋のつなぎ目でアセチルコリン受容体が自己抗体に攻撃される病気です。テンシロン試験ではアセチルコリンを分解する酵素を一時的に抑える薬を注射し、眼瞼下垂などの症状がすぐ改善することで診断の裏づけとします。誘発筋電図の反復刺激試験では波形の振幅が漸減し、筋そのものの病気ではないため血清クレアチンキナーゼは上がりません。肺小細胞癌を伴い振幅が漸増するのは、別の病態であるランバート・イートン症候群です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成