11 歳の男児。知的障害。ゲームソフトを買ってもらえなかったことをきっかけに、母…
11 歳の男児。知的障害。ゲームソフトを買ってもらえなかったことをきっかけに、母親への暴力が激しくなり精神科に入院した。入院1 週後、興奮は徐々に落ち着いてきたため、作業療法が導入された。この患児に対して行う作業療法で適切でないのはどれか。
- ⑴ 暦年齢相応の作業を用いる。暦年齢に合わせると発達段階に対して難しすぎる課題になり、失敗体験から自己評価を下げて興奮を再燃させます。発達年齢に合った作業を選ぶのが原則です。
- ⑵ 障害の特性を家族に説明する。障害の特性を家族に説明することは、対応の仕方を共有し家庭での関わりを整えるうえで適切です。正しい記述なので正答にはなりません。
- ⑶ 患児が興味を示す作業から導入する。興味を示す作業から始めるのは、参加への動機を高め関係をつくるうえで適切です。記述として正しいため正答ではありません。
- ⑷ 指示をする際には称賛し動機付けを高める。称賛して動機づけを高めることは、望ましい行動を増やす関わりとして適切です。正しい記述であり正答にはあたりません。
- ⑸ 親子の自然な情緒的交流ができるように支援する。暴力によってこじれた親子関係を立て直すため、自然な情緒的交流を支援することは適切です。記述が正しいので正答にはなりません。
解説
正解は⑴です。この設問は適切でないものを選ぶ形なので、誤った対応にあたる⑴が正答になります。知的障害のある子どもでは、実際の年齢ではなく発達の段階に見合った作業を選ぶことが原則で、暦年齢だけを基準にすると課題が難しすぎて失敗体験を重ね、興奮や暴力の再燃につながりかねません。残りの四つは、家族への障害特性の説明、本人の興味からの導入、称賛による動機づけ、親子の情緒的な交流の支援であり、いずれも適切な関わりにあたります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成