脳卒中回復期の嚥下障害に対する最も適切な栄養管理はどれか。
脳卒中回復期の嚥下障害に対する最も適切な栄養管理はどれか。
- ⑴ 水分にとろみは使用しない。液体は流れが速く最も誤嚥しやすいため、嚥下障害ではとろみをつけて流入速度を調整するのが基本です。使用しないのは誤りです。
- ⑵ 胃瘻造設後には経口摂取は行わない。胃瘻は経口摂取を禁じるものではありません。安全に食べられる範囲で経口摂取を併用し、嚥下訓練を続けることが推奨されます。
- ⑶ 経鼻胃管による経管栄養は誤嚥の危険はない。経鼻胃管でも胃食道逆流による誤嚥は起こります。チューブが下部食道括約筋を通るため、むしろ逆流を助長することがあります。
- ⑷ 点滴管理は栄養摂取量を考慮する必要はない。点滴で投与される水分量やエネルギー量も総摂取量に含めて計算する必要があります。考慮しなくてよいということはありません。
- ⑸ 経鼻胃管による経管栄養は長期的栄養管理には適さない。咽頭の潰瘍や自己抜去、逆流などの問題から、経鼻胃管はおおむね4週間を超える管理には向かず、長期例では胃瘻が検討されます。
解説
正解は⑸です。経鼻胃管による経管栄養は短期間であれば有用ですが、チューブが咽頭を通過し続けるため咽頭の違和感や潰瘍、自己抜去、胃食道逆流などを起こしやすく、一般におおむね4週間を超える栄養管理には適さないとされます。長期に経管栄養が必要と見込まれる場合は胃瘻への変更を検討します。脳卒中回復期では嚥下機能の回復に合わせて経口摂取へ移行していくことが目標となるため、栄養経路の選択も期間と回復見込みを踏まえて判断します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成