陽性転移はどれか。
陽性転移はどれか。
- ⑴ 医療者が患者に過剰な親近感を抱く。医療者から患者へ向かう感情なので、転移ではなく逆転移です。内容は肯定的ですが、陽性逆転移と呼ぶべきものです。
- ⑵ 医療者が患者に怒りの感情を示す。医療者から患者へ向かう否定的な感情であり、陰性逆転移にあたります。転移は患者から医療者への感情を指します。
- ⑶ 患者が医療者に好意を寄せる。患者から医療者へ向かう肯定的な感情であり、陽性転移の典型です。過去の重要な人物への感情が治療者に向け直されたものと理解されます。
- ⑷ 患者が医療者を強く軽蔑する。患者から医療者への感情という向きは合っていますが、軽蔑という否定的な感情なので陰性転移です。
- ⑸ 患者が医療者を嫌悪する。嫌悪も否定的な感情であり、陰性転移にあたります。陽性か陰性かは感情の質で分けます。
解説
正解は⑶です。転移とは、患者が過去の重要な人物に向けていた感情を、治療関係のなかで医療者に向け直す現象をいいます。このうち好意や信頼、愛情といった肯定的な感情が向けられるものを陽性転移、敵意や嫌悪、軽蔑といった否定的な感情が向けられるものを陰性転移と呼びます。したがって、患者が医療者に好意を寄せる⑶が陽性転移にあたります。感情の向きが医療者から患者へ向かうものは転移ではなく逆転移であり、この方向の違いを取り違えないことが大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成