立位姿勢時の重心で正しいのはどれか。
立位姿勢時の重心で正しいのはどれか。
- ⑴ 重心は閉眼すると後方に移動する。閉眼で変化するのは主に動揺の大きさで、重心位置が一定して後方へ移るわけではありません。閉眼時に増すのは前後方向の揺れです。
- ⑵ 重心動揺は閉眼時において減少する。逆です。視覚による姿勢の補正が使えなくなるため、閉眼時の重心動揺はむしろ増加します。この差をみる検査がロンベルグ試験です。
- ⑶ 重心動揺は左右より前後方向が小さい。逆で、重心動揺は左右方向より前後方向のほうが大きくなります。足部が前後に長く、足関節で前後の傾きを調節しているためです。
- ⑷ 重心線は膝関節中心の後方1 ~2 cm を通る。重心線は膝関節中心のやや前方を通ります。前方を通ることで膝が伸展方向に安定し、筋活動を使わずに立位を保てます。
- ⑸ 重心動揺面積は老年期には加齢に伴い増大する。加齢に伴う平衡機能や下肢筋力、深部感覚の低下により重心動揺面積は増大します。老年期の転倒リスクを示す指標として用いられます。
解説
正解は⑸です。重心動揺面積は加齢とともに大きくなり、とくに老年期では平衡機能や下肢筋力、深部感覚の低下が重なるため増大します。転倒の危険を評価する指標として用いられるのはこのためです。立位姿勢の重心は第2仙椎のやや前方にあり、重心線は膝関節中心のわずかに前方、足関節の前方を通ります。また閉眼すると視覚による補正が失われるため動揺は大きくなり、動揺の幅は左右方向より前後方向のほうが大きくなります。ほかの4つはいずれもこの関係を逆に述べています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成