健常成人の嚥下内視鏡検査の画像(別冊No. 2)を別に示す。正しいのはどれか。
健常成人の嚥下内視鏡検査の画像(別冊No. 2)を別に示す。正しいのはどれか。
- ⑴ 気管支が観察できる。内視鏡は咽頭までしか進めないため、声帯より下方の気管や気管支は観察できません。観察できるのは咽頭と喉頭までです。
- ⑵ 発声中の画像である。発声中は声帯が内側に閉じて振動します。画像は声帯が開いた安静呼吸の状態であり、発声中の所見ではありません。
- ⑶ 食道は背側に位置する。気管が腹側、食道が背側に位置するため、内視鏡画像では喉頭と声帯の奥に食道入口部が見えます。解剖学的な前後関係がそのまま画像に反映されます。
- ⑷ 嚥下反射中の画像である。嚥下反射の最中は軟口蓋の挙上と咽頭収縮で視野が閉ざされ、画面が白くなって観察できません。咽頭腔が見えている本画像は反射中ではありません。
- ⑸ 食道の蠕動が観察できる。食道の蠕動運動は内視鏡の視野外であり、嚥下内視鏡検査では評価できません。食道期の評価は嚥下造影検査などで行います。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正答は⑶です。嚥下内視鏡検査では内視鏡を鼻から入れて咽頭を上方から観察するため、画面には喉頭と声帯が腹側に、食道入口部が背側に映ります。気管が腹側、食道が背側という解剖学的な位置関係が、そのまま画像に表れます。本画像は声帯が開いた安静時の観察であり、発声中でも嚥下反射中でもありません。声帯より下の気管支や食道内の蠕動は内視鏡の届かない範囲です。嚥下反射の瞬間は咽頭収縮で視野が閉ざされ、画面が白く見えなくなることも押さえておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-08_09.html)を加工して作成