35 歳の男性。強迫性障害。中学生のころから洗浄強迫と確認癖があり、高校へ進学し…
35 歳の男性。強迫性障害。中学生のころから洗浄強迫と確認癖があり、高校へ進学したが不登校が続き退学した。アルバイトに短期間従事したことがあるが未就労である。症状悪化のため半年前から精神科病院に入院し、家庭復帰を目的として作業療法を開始した。作業療法開始2 か月目に「完全な作品ができない」と訴え、症状が増悪してきた。作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 作業種目を変更する。作業種目を変えても完全さを求める考え方は変わらず、同じ訴えが繰り返されます。
- ⑵ 作業療法を中止する。中止は回避を強め、症状に立ち向かう機会と成功体験を失わせます。
- ⑶ 訴えを聞き、経過をみる。訴えを聞くだけでは不完全さへのとらわれが続き、症状の悪循環から抜け出せません。
- ⑷ 担当作業療法士を交代する。担当者の交代は築いた信頼関係を断ち切り、患者の不安を強めます。
- ⑸ できている部分に患者の注意を向ける。できている部分へ注意を向け直すことで、完全を求めるとらわれから距離をとれます。
解説
正解は⑸です。強迫性障害の人は完全でなければならないという考えにとらわれやすく、作品の不完全な部分にばかり注意が向いて症状が強まります。できている部分に目を向けてもらい、達成できた事実を一緒に確認していくと、とらわれから距離をとって作業を続けられるようになります。家庭復帰という目標に向けて、成功体験を積み重ねられる関わりを選びましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-08_09.html)を加工して作成