33 歳の男性。交通事故で完全頸髄損傷(C7 頸髄節まで機能残存)を受傷した。受…
33 歳の男性。交通事故で完全頸髄損傷(C7 頸髄節まで機能残存)を受傷した。受傷後2 か月が経過し、全身状態は良好でADL の拡大が図られている。排泄については核上型神経因性膀胱と診断され、自排尿が困難である。この患者の排尿管理として適切なのはどれか。
- ⑴ 圧迫排尿圧迫排尿は膀胱内圧を高めて尿の逆流を招き、核上型では括約筋が緩まないため有効に排出できません。
- ⑵ 骨盤底筋訓練骨盤底筋訓練は随意的に収縮できる人の尿失禁に用いるもので、完全麻痺のこの患者には行えません。
- ⑶ 自己導尿残存機能で自分で実施でき、残尿をなくして腎機能と感染の危険を抑えられます。
- ⑷ 尿道カテーテル留置尿道カテーテルの留置は尿路感染や尿道の損傷、結石の危険が高く、長期の管理には向きません。
- ⑸ 膀胱瘻の造設膀胱瘻の造設は手術を要し、自己導尿が可能な段階でまず選ぶ方法ではありません。
解説
正解は⑶です。C7まで機能が残っていれば、手指の巧緻性に制限はあっても上肢で道具を扱えるため、清潔間欠自己導尿を自分で行えます。核上型の神経因性膀胱では膀胱が反射的に収縮する一方で括約筋との協調がとれず、残尿と高い膀胱内圧が続いて腎臓を傷めます。決まった間隔で膀胱を空にする自己導尿は、この悪循環を断ち、感染と腎機能低下を防ぐ基本の管理になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-08_09.html)を加工して作成