41 歳の男性。右手で腕相撲中に骨折した。直後の単純エックス線写真(別冊No.2…
41 歳の男性。右手で腕相撲中に骨折した。直後の単純エックス線写真(別冊No.2 )を別に示す。最も合併しやすいのはどれか。
- ⑴ 猿手猿手は正中神経麻痺でみられる所見で、手根管症候群などが原因になります。
- ⑵ 書痙書痙は字を書こうとすると手が思うように動かなくなる職業性ジストニアで、骨折とは関係しません。
- ⑶ 鷲手鷲手は尺骨神経麻痺でみられる所見で、肘部管症候群などが原因になります。
- ⑷ 下垂手上腕骨骨幹部の骨折で橈骨神経が障害されると下垂手が生じます。
- ⑸ 肩手症候群肩手症候群は脳卒中後などに起こる複合性局所疼痛症候群で、この骨折の典型的な合併症ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。腕相撲中に起こる骨折は上腕骨骨幹部のらせん骨折が典型で、骨の後面を螺旋状に走る橈骨神経が巻き込まれやすくなります。橈骨神経が麻痺すると手関節と手指を伸ばせなくなり、手首が垂れる下垂手が現れます。感覚では母指と示指の間の手背側がしびれます。骨折の部位から障害される神経を考える問題です。受傷の仕方から骨折の型を推測すると、合併する神経障害も見当がつきます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-08_09.html)を加工して作成