アメーバ赤痢が感染した大腸組織の染色標本(別冊No. 12)を別に示す。用いられ…
アメーバ赤痢が感染した大腸組織の染色標本(別冊No. 12)を別に示す。用いられている染色法はどれか。
- ⑴ H-E 染色日常的な形態観察の染色で、虫体は淡く染まって背景に紛れやすく、この標本の染まり方とは異なります。
- ⑵ PAS 反応栄養型の細胞質が赤紫色に強く染まり、赤痢アメーバの確認に用いられる染色です。
- ⑶ Grocott 染色メセナミン銀で真菌の細胞壁を黒色に染める方法で、アメーバの同定には用いません。
- ⑷ mucicarmine 染色上皮性の粘液を赤色に染める方法で、粘液癌などの判定に用います。アメーバの染色には適しません。
- ⑸ Warthin-Starry 染色スピロヘータやヘリコバクターなどの細菌を鍍銀で示す方法で、アメーバの同定には用いません。
解説
正答は⑵です。赤痢アメーバの栄養型は細胞質に糖蛋白やグリコーゲンを豊富に含むため、PAS反応で明るい赤紫色に強く染まり、粘膜の潰瘍底や滲出物のなかで背景の壊死組織と区別しやすくなります。H-E染色でも観察はできますが背景に紛れやすく、確認のためにPAS反応を追加するのが定石です。グロコット染色は真菌、ムチカルミン染色は上皮性の粘液、ワルチン・スターリー染色はスピロヘータやヘリコバクターなどの細菌を目的とする染色で、いずれもアメーバの同定には用いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成