透過型電子顕微鏡標本作製法で正しいのはどれか。
透過型電子顕微鏡標本作製法で正しいのはどれか。
- ⑴ エポキシ樹脂は酸で重合する。エポキシ樹脂は60℃前後で加熱して重合させます。酸で重合するという記述は誤りです。
- ⑵ 観察前に金属イオン蒸着を行う。金属イオンの蒸着は走査型電子顕微鏡での前処理です。透過型では酢酸ウラニルなどによる電子染色を行います。
- ⑶ 1 mm3大の細切は後固定液中で行う。細切は前固定液中またはその直前に行います。後固定に進む前に小片にしておく必要があります。
- ⑷ 光顕用切片はVictoria blue 染色を行う。ビクトリア青染色は弾性線維の染色法です。準超薄切片の観察にはトルイジンブルー染色を用います。
- ⑸ 超薄切片はグリッドメッシュに貼り付ける。厚さ数十nmの超薄切片は金属製のグリッドメッシュにのせて支持し、電子染色後に観察します。
解説
正答は⑸です。透過型電子顕微鏡では厚さ数十nmの超薄切片を作り、金属製のグリッドメッシュに貼り付けてから電子染色を行い観察します。エポキシ樹脂は酸ではなく加熱によって重合し、1 mm3程度への細切は前固定の段階で行います。金属を蒸着するのは表面を観察する走査型電子顕微鏡の手法で、透過型では酢酸ウラニルやクエン酸鉛による電子染色を用います。光学顕微鏡での位置確認に作る準超薄切片にはトルイジンブルー染色を行う点も押さえておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成