甲状腺穿刺吸引細胞診のPapanicolaou 染色標本(別冊No. 11)を別…
甲状腺穿刺吸引細胞診のPapanicolaou 染色標本(別冊No. 11)を別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ 正常甲状腺濾胞細胞小型で大きさのそろった核を持ち、平面的なシート状の集塊として出現します。核溝や封入体はみられません。
- ⑵ 橋本病リンパ球の密な浸潤とオキシフィル細胞(好酸性の豊かな細胞質を持つ細胞)が特徴で、核内封入体は伴いません。
- ⑶ 亜急性甲状腺炎多核巨細胞と組織球・炎症細胞の出現が特徴で、変性した濾胞細胞を伴います。核溝を持つ異型細胞は示しません。
- ⑷ 乳頭癌核溝と核内細胞質封入体を持つすりガラス状の核と重積集塊がみられ、乳頭癌に一致する所見です。
- ⑸ リンパ腫単調な異型リンパ球がびまん性に散在して出現するのが特徴で、上皮性の集塊は作りません。
解説
正答は⑷です。標本では、核内細胞質封入体や核の縦溝(核溝)を持ち、淡くすりガラス状にみえる核を備えた異型細胞が、重積した集塊として出現しており、甲状腺乳頭癌に特徴的な所見です。同心円状の石灰化である砂粒体が加わればさらに確実になります。正常濾胞細胞は小型均一な核で集塊も平面的、橋本病はリンパ球浸潤とオキシフィル細胞、亜急性甲状腺炎は多核巨細胞と炎症細胞、リンパ腫は単調な異型リンパ球のびまん性出現を示し、いずれも所見が異なります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成