便中カルプロテクチンで正しいのはどれか。
便中カルプロテクチンで正しいのはどれか。
- ⑴ 抗腫瘍効果を有する。亜鉛やカルシウムを取り込むことによる抗菌作用が知られていますが、抗腫瘍効果を目的とする物質ではありません。
- ⑵ 食事の影響を受ける。食事の影響を受けないため食事制限が不要です。便中ヘモグロビンなどと同様に扱えると誤解しやすい点です。
- ⑶ 室温では不安定である。便中では室温でも数日は安定です。安定性が高いことが在宅での採取と郵送を可能にしています。
- ⑷ 腸内細菌から分泌される。由来は腸粘膜へ浸潤した好中球で、腸内細菌が分泌するものではありません。
- ⑸ 潰瘍性大腸炎の病勢の評価として測定される。炎症性腸疾患の炎症の強さと相関するため、潰瘍性大腸炎の病勢評価や再燃予測に用いられます。
解説
正答は⑸です。カルプロテクチンは好中球の細胞質に多く含まれるカルシウム結合蛋白で、腸粘膜に炎症があると好中球の浸潤に伴って便中へ漏出します。このため潰瘍性大腸炎やクローン病では炎症の強さとよく相関し、病勢の評価や再燃の予測、内視鏡検査を行うかどうかの判断のために測定されます。抗菌作用はありますが抗腫瘍効果を目的とした物質ではなく、由来も腸内細菌ではなく好中球です。食事の影響を受けず便中では室温でも数日安定するため、検体の取り扱いが容易な点も利点です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成