ウイルス感染が発症原因の血液疾患はどれか。
ウイルス感染が発症原因の血液疾患はどれか。
- ⑴ 急性骨髄性白血病造血幹細胞の遺伝子異常や染色体転座で生じます。放射線や化学物質が誘因になることはありますが、ウイルス感染が原因ではありません。
- ⑵ 骨髄異形成症候群造血幹細胞の異常による無効造血が本質で、高齢者に多い疾患です。ウイルス感染が発症原因ではありません。
- ⑶ 成人T 細胞性白血病/リンパ腫〈ATLL〉HTLV-1の感染を原因として発症する腫瘍で、長い潜伏期の後に高カルシウム血症や花弁状の異常リンパ球を伴って現れます。したがって正答です。
- ⑷ 多発性骨髄腫形質細胞が腫瘍化してMタンパクを産生する疾患です。ウイルス感染が発症原因とはされていません。
- ⑸ 慢性リンパ性白血病成熟B細胞が単クローン性に増える疾患で、欧米に多くみられます。ウイルスが原因ではありません。
解説
正答は成人T細胞性白血病/リンパ腫(ATLL)です。ATLLはヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)の感染が原因で、母乳を介した母子感染などで感染した後、数十年の潜伏期を経て一部の人に発症します。ほかの選択肢はウイルスとの因果関係が確立していません。急性骨髄性白血病と骨髄異形成症候群は造血幹細胞の遺伝子異常、多発性骨髄腫は形質細胞の腫瘍化、慢性リンパ性白血病は成熟B細胞の腫瘍化によるものです。ウイルスが関わる血液疾患としてはEBウイルスとバーキットリンパ腫の関係もあわせて押さえましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成