染色体検査における細胞培養または標本作製の過程でコルセミドを添加する理由はどれか…
染色体検査における細胞培養または標本作製の過程でコルセミドを添加する理由はどれか。
- ⑴ 赤血球の溶解赤血球を溶かすのは低張液による処理や固定の工程です。コルセミドに溶血作用はありません。
- ⑵ 細菌の増殖抑制培養中の細菌汚染を防ぐのは培養液に加える抗菌薬の役目です。コルセミドには抗菌作用はありません。
- ⑶ 有核細胞の固定固定はメタノールと酢酸の混合液(カルノア固定液)で行います。コルセミドは固定剤ではありません。
- ⑷ 有核細胞の膨化細胞を膨らませて染色体を広げるのは低張の塩化カリウム液による処理です。同じ標本作製の工程ですが、コルセミドの作用ではありません。
- ⑸ 紡錘糸の形成阻害微小管の重合を阻害して紡錘糸をつくらせず、細胞を分裂中期で停止させます。凝縮した染色体を多数得るための操作であり、正答です。
解説
正答は紡錘糸の形成阻害です。コルセミドはコルヒチンと同様に微小管の重合を妨げ、分裂期の紡錘糸がつくられないようにします。その結果、細胞は分裂中期で停止し、染色体が最も凝縮して観察しやすい細胞を多く集められるため、分染標本の作製に用いられます。ほかの選択肢はそれぞれ別の工程の目的です。赤血球の溶解と有核細胞の膨化は低張液処理、固定はメタノールと酢酸の混合液によるもので、細菌の増殖抑制は培養液に加える抗菌薬の役目にあたります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成