抗HLA 抗体が関与する疾患または病態はどれか。
抗HLA 抗体が関与する疾患または病態はどれか。
- ⑴ 輸血後紫斑病〈PTP〉輸血後紫斑病は血小板抗原に対する抗体、主に抗HPA-1a抗体が関与する病態で、HLAに対する抗体によるものではありません。
- ⑵ 血小板輸血不応〈PTR〉血小板はクラスI主要組織適合抗原を発現するため、抗HLA抗体があると輸血した血小板が破壊され、血小板数が増加しなくなります。
- ⑶ 自己免疫性溶血性貧血〈AIHA〉自己の赤血球膜に対する自己抗体によって溶血が起こる疾患であり、HLAに対する抗体は関与しません。
- ⑷ 特発性血小板減少性紫斑病〈ITP〉血小板膜糖蛋白GPIIb/IIIaなどに対する自己抗体が主体の疾患で、抗HLA抗体による病態ではありません。
- ⑸ 血栓性血小板減少性紫斑病〈TTP〉ADAMTS13の活性低下により巨大なフォンウィルブランド因子が残り、血小板血栓を形成する疾患です。
解説
正答は⑵の血小板輸血不応です。血小板はクラスI主要組織適合抗原を発現しているため、妊娠や反復輸血によって抗HLA抗体が産生されると、輸血した血小板が速やかに破壊され、輸血後の血小板数が期待どおりに増加しなくなります。対策としてHLA適合血小板の使用が行われます。⑴は血小板抗原に対する抗体、⑶は赤血球に対する自己抗体、⑷は血小板膜糖蛋白に対する自己抗体、⑸はADAMTS13の活性低下が病態であり、いずれも抗HLA抗体は関与しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成