食細胞機能が障害されるのはどれか。
食細胞機能が障害されるのはどれか。
- ⑴ 慢性肉芽腫症NADPHオキシダーゼの異常で活性酸素を産生できず、貪食した菌を殺せないため、食細胞の殺菌機能が障害されます。
- ⑵ DiGeorge 症候群第22番染色体長腕の欠失による胸腺と副甲状腺の低形成で、T細胞の減少が主体です。食細胞の殺菌機能は保たれます。
- ⑶ 重症複合免疫不全症T細胞とB細胞の両方が欠損する重篤な免疫不全ですが、障害の中心はリンパ球であり食細胞機能ではありません。
- ⑷ 無γ-グロブリン血症B細胞の成熟障害により免疫グロブリンが産生されない抗体欠乏症で、食細胞そのものの殺菌能は正常です。
- ⑸ Wiskott-Aldrich 症候群血小板減少、湿疹、免疫不全を三徴とする疾患で、細胞骨格に関わる分子の異常によりリンパ球機能が障害されます。
解説
正答は⑴の慢性肉芽腫症です。本症は好中球や単球のNADPHオキシダーゼを構成する分子の遺伝子異常により活性酸素を産生できず、貪食した菌を殺せないため、カタラーゼ陽性菌による反復感染と肉芽腫の形成を起こします。診断にはジヒドロロダミン試験やニトロブルーテトラゾリウム還元試験が用いられます。⑵は胸腺低形成によるT細胞の減少、⑶はT細胞とB細胞の両方の欠損、⑷は抗体産生の障害、⑸は血小板とリンパ球の異常が主体であり、いずれも食細胞そのものの殺菌機能障害ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成