Escherichia coli を対象に実施した薬剤耐性の確認試験(別冊No.…
Escherichia coli を対象に実施した薬剤耐性の確認試験(別冊No. 15)を別に示す。検出目的のβ-ラクタマーゼはどれか。
- ⑴ オキサシリナーゼオキサシリンを分解するβ-ラクタマーゼで、主にAcinetobacter属のカルバペネム耐性に関与します。クラブラン酸では明確に阻害されません。
- ⑵ 基質拡張型β-ラクタマーゼ第三世代セファロスポリンを分解し、クラブラン酸などの阻害薬で阻害されるため、阻害薬側に阻止円が張り出す所見が産生確認の根拠になります。
- ⑶ セファロスポリナーゼAmpC型のβ-ラクタマーゼで、確認にはクラブラン酸ではなくボロン酸による阻害を用いるため、示された所見とは判定薬が異なります。
- ⑷ ペニシリナーゼペニシリンのみを分解する狭い基質特異性の酵素で、第三世代セファロスポリンに対する耐性を説明できません。
- ⑸ メタロ-β-ラクタマーゼカルバペネムまで分解する亜鉛依存性の酵素で、確認にはEDTAやメルカプト酢酸ナトリウムを用います。クラブラン酸では阻害されません。
解説
正答は⑵の基質拡張型β-ラクタマーゼです。示された試験はセフォタキシムやセフタジジムのディスクとクラブラン酸を含むディスクを隣接して置くダブルディスク法で、クラブラン酸側に向かって阻止円が張り出す特徴的な所見が認められます。基質拡張型β-ラクタマーゼはクラブラン酸などのβ-ラクタマーゼ阻害薬によって阻害されるため、この現象が産生の確認根拠になります。⑸のメタロ-β-ラクタマーゼはEDTAやメルカプト酢酸ナトリウムで阻害されるため判定薬が異なり、⑴⑶⑷では阻害薬による阻止円の拡大を説明できません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成