第XIII因子で正しいのはどれか。
第XIII因子で正しいのはどれか。
- ⑴ 創傷治癒に関係する。正しい記述です。第XIII因子はフィブリンを架橋して安定化させるとともに線維芽細胞の働きを助け、創傷の修復に関わります。
- ⑵ 欠損症でAPTT が延長する。欠損症でもAPTTは延長しません。凝固の最終段階の後で働く因子のため、プロトロンビン時間もAPTTも正常となり、見落としやすい点です。
- ⑶ 蛋白分解酵素の前駆体である。蛋白分解酵素の前駆体ではありません。活性化されるとトランスグルタミナーゼとして働き、蛋白を切るのではなくつなぐ酵素です。
- ⑷ 活性化第Ⅹ因子により活性化される。活性化するのは活性化第Ⅹ因子ではなくトロンビンです。トロンビンがフィブリノゲンに働くのと同時に第XIII因子も活性化します。
- ⑸ フィブリンβ 鎖間に架橋結合をもたらす。架橋が生じるのはβ鎖間ではなく、フィブリンのγ鎖間およびα鎖間です。この架橋により凝血が線溶に抵抗するようになります。
解説
正しいのは⑴で、第XIII因子は創傷治癒に関係します。本因子はトロンビンにより活性化されるトランスグルタミナーゼで、フィブリンのγ鎖およびα鎖の間に共有結合による架橋をつくって血栓を安定化させ、さらに線維芽細胞の働きを助けて創の修復に関わります。したがって架橋はβ鎖間ではありません。また蛋白分解酵素の前駆体ではなく、活性化するのは活性化第Ⅹ因子ではなくトロンビンです。欠損症ではプロトロンビン時間もAPTTも正常で延長しない点が重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成