アニオンギャップが上昇するのはどれか。
アニオンギャップが上昇するのはどれか。
- ⑴ 嘔 吐嘔吐では胃酸が失われて代謝性アルカローシスとなります。酸塩基平衡は逆方向に傾き、アニオンギャップは上昇しません。
- ⑵ 下 痢下痢では重炭酸イオンが失われますが、代わりに塩化物イオンが増えるため高塩素性アシドーシスとなり、アニオンギャップは正常に保たれます。
- ⑶ 乳酸アシドーシス測定していない陰イオンである乳酸が蓄積し、その分だけ重炭酸イオンが減るためアニオンギャップが上昇します。組織の低酸素を示す所見でもあります。
- ⑷ 尿細管性アシドーシス尿細管性アシドーシスも重炭酸イオンの喪失や酸排泄障害によるもので、塩化物イオンが増える正常アニオンギャップ型のアシドーシスです。
- ⑸ 副甲状腺機能亢進症副甲状腺機能亢進症では高カルシウム血症が主体となります。測定外の陰イオンは増えず、アニオンギャップの上昇はきたしません。
解説
正解は乳酸アシドーシスです。アニオンギャップはナトリウム濃度から塩化物イオン濃度と重炭酸イオン濃度を引いた値で、測定していない陰イオンの量を反映します。乳酸アシドーシスでは測定対象外の陰イオンである乳酸が増え、その分だけ重炭酸イオンが消費されるため、アニオンギャップが上昇します。一方、下痢や尿細管性アシドーシスでは失われた重炭酸イオンの分を塩化物イオンが補うため、アニオンギャップは正常のままです。嘔吐は代謝性アルカローシスをきたし、副甲状腺機能亢進症も上昇の要因にはなりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成