健常者の正中神経を手関節部で電気刺激したときに大脳皮質で最初に生じる反応はどれか…
健常者の正中神経を手関節部で電気刺激したときに大脳皮質で最初に生じる反応はどれか。
- ⑴ N9N9は鎖骨上のエルブ点付近で記録される腕神経叢由来の電位です。大脳皮質より末梢側の反応なので、皮質で最初に生じる反応にはあたりません。
- ⑵ N13N13は頸髄後角レベルで発生する脊髄由来の電位です。皮質へ至る途中で生じる反応であり、大脳皮質で最初に生じる反応ではありません。
- ⑶ N20N20は潜時約20ミリ秒で中心後回の一次感覚野に生じる陰性電位で、上肢刺激における皮質最初の反応です。これが得られない場合は皮質までの伝導障害を疑います。
- ⑷ P31P31は後脛骨神経など下肢を刺激した短潜時体性感覚誘発電位でみられる成分です。上肢の正中神経刺激では記録されません。
- ⑸ P37P37も下肢刺激で頭頂部に記録される皮質成分です。下肢刺激における皮質反応であり、正中神経刺激の反応ではありません。
解説
正解はN20です。正中神経を手関節部で刺激した短潜時体性感覚誘発電位では、興奮が末梢から中枢へ上行する各部位で電位が記録されます。このうち大脳皮質の一次感覚野で最初に生じる反応が、潜時約20ミリ秒の陰性電位N20です。N9は腕神経叢、N13は頸髄後角レベルの反応で、いずれも皮質より手前で発生します。P31とP37は下肢の後脛骨神経刺激で記録される成分ですので、上肢刺激の本問には当てはまりません。各成分の発生源と潜時の順序を対応づけて覚えておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成