尿沈渣所見(別冊No. 2)を別に示す。疑われる疾患はどれか。
尿沈渣所見(別冊No. 2)を別に示す。疑われる疾患はどれか。
- ⑴ シスチン尿症尿中シスチンが増加し、酸性尿で溶解度が低いため六角形板状の結晶が析出します。層状に重なる形態が特徴で、尿路結石の原因になります。
- ⑵ ファブリー病尿沈渣では脂質を含み偏光下でマルタ十字を示すマルベリー体やマルベリー細胞がみられます。六角形板状の結晶ではありません。
- ⑶ フェニルケトン尿症血中と尿中のフェニルアラニンやフェニルケトン体が増加する疾患ですが、尿沈渣に特有の結晶は出現しません。
- ⑷ α1-アンチトリプシン欠損症肺の気腫や肝障害をきたす疾患で、尿沈渣に特徴的な結晶所見はみられません。
- ⑸ アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ〈APRT〉欠損症2,8-ジヒドロキシアデニンによる褐色の円形結晶がみられ、結石の原因になります。六角形板状ではないので該当しません。
解説
正答は⑴です。示された尿沈渣では六角形の板状で層状に重なり合う結晶が認められ、これはシスチン結晶に特徴的な形態です。シスチン尿症は腎尿細管での塩基性アミノ酸の再吸収障害により尿中シスチンが増加する疾患で、シスチンは酸性尿で溶解度が低いため結晶化し、尿路結石の原因になります。ファブリー病では複屈折を示すマルベリー体、APRT欠損症では2,8-ジヒドロキシアデニンの結晶がみられ、いずれも六角形板状ではありません。フェニルケトン尿症では特有の結晶は出現しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)を加工して作成