線溶亢進による出血傾向を認める先天性疾患はどれか。
線溶亢進による出血傾向を認める先天性疾患はどれか。
- ⑴ PAI-1 欠損症線溶を抑えるPAI-1が欠けるため血栓が早く溶けてしまい、外傷後に遅れて出血が続く線溶亢進型の出血傾向を示します。
- ⑵ プロテインS 欠損症プロテインS欠損症は凝固を抑える仕組みが弱まる疾患で、深部静脈血栓症などの血栓傾向を示します。
- ⑶ 高ホモシステイン血症高ホモシステイン血症は血管内皮を傷めて血栓傾向を招きます。出血傾向をきたす疾患ではありません。
- ⑷ プラスミノゲン欠損症プラスミノゲン欠損症は線溶が働かなくなる疾患で、結膜などに線維の沈着を生じます。出血傾向ではありません。
- ⑸ アンチトロンビン欠損症アンチトロンビン欠損症はトロンビンを抑える働きが弱まり、血栓傾向を示す代表的な疾患です。
解説
正解は⑴です。PAI-1はプラスミノゲンアクチベータの働きを抑える因子ですから、これが欠損すると線溶を抑える仕組みが働かず、いったん固まった血栓が早く溶けてしまうため、抜歯後や外傷後に遅れて出血が続くという線溶亢進型の出血傾向を示します。α2-プラスミンインヒビター欠損症も同じ機序で出血します。他の選択肢はいずれも血栓を溶かす側や抑える側の働きが弱まる疾患で、出血ではなく血栓症の原因となります。プロテインS欠損症、アンチトロンビン欠損症、高ホモシステイン血症、プラスミノゲン欠損症はすべて血栓傾向を示します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-07.html)を加工して作成